― プロフィール ―


関根悠一郎

悠一郎が描く時、突然完成図が頭の中に舞い降りてくる。彼の頭の中には何千、何万もの引き出しがある。彼が今までに見たり触ったり、感じてきた美しいもの、祖母が夜眠りにつくまで読んでくれた何冊もの胸の高鳴るような絵本の世界。空気、空、雲、光、風、木々……。

数え上げればきりがないけれど、そういう貴重な体験や、温かい愛に包まれた時間や思い出が、一つ一つ大切にしまわれていく。

11歳で精神の状態が悪化し、山梨に転居してからは、極限まで苦しい状態をさまよい続けた後、一筋の光が見え、克服して行く過程で、完成度の高い作品が生まれることが多かった。

12歳から立体を創りはじめ、14歳で実際に乗れる4m大の舟を創ることを決意。しかし16歳頃から再び精神の病が悪化し、舟づくりを断念。そこから、悠一郎は真に生きる≠ニいうことを考えはじめる。そして、適度の運動や睡眠、日光浴、本当に身体に良いものを食べることの大切さをあらためて知り、今は、植物、土、菌のことを学びながら自然菜園や庭づくりを愉しむ日々を送っている。また、世界中から古道具を集め修復し、独学で磨いたり研いだりしながら、忘れ去られた道具たちに命を吹き込むことに小さな喜びを感じる、そんな日々を過ごしている。

人間の心は、生の欲望と死の恐怖が表裏一体のものであるという考えに共感し、「その人が感じることがその人の魂である」という真理に気づく。そして、生の欲望に着目した思考への転換を図り続け、制作への向かい方も「何をつくるか」から「どうつくるか」という問いへと変化している。

ときに病に苦しみ、ときに生きのびるための道を根っこから問いなおし「つくりかたからつくる」ことに拘り続け、現在は甲府市の自宅工房にて独創的な作品を創り続けている。


関根悠一郎 略年譜
生後3ヶ月 布の模様や絵本の挿絵を長時間見つめるなど、絵画や美術に興味を持ち始める。
1歳 山梨県立美術館を訪れ、1歳にして、一つ一つの絵画をじっくり鑑賞し、周囲の人々を驚かせる。
埼玉県川越市に転居。
2歳 パステルを用い、自分自身をロボットにみたてた絵(自画像)や、家族・祖父母・従兄弟などの絵を次々と描き始める。
3歳 第24回国際学院埼玉短期大学幼児絵画展 奨励賞 【テントウ虫】
4歳 この頃から、ペンを用いた細密画の原形が生まれる。
5歳 NHK教育TV「ニャンちゅうワールド放送局」にて、大きな 【猫の絵】 が放映される。
6歳 第41回郷土を描く児童生徒美術展 入選 【チャボとあそんだよ】
7歳 第42回郷土を描く児童生徒美術展 特選 【時の鐘】
第42回郷土を描く児童美術展 特選 【なぞの恐竜がすむ街】
8歳 カワイ造形教室絵本部門 特選 【妖怪解剖大百解】
第30回全国児童生徒彫刻作品展 努力賞 【土粘土 きょうりゅう】
9歳 第44回郷土を描く児童生徒美術展 特選 【大きな木】
身体障害者福祉のための第51回埼玉県児童生徒美術展 入選 【食物連鎖】
水彩画 【World Map】 誕生。川越市立川越小学校広報誌「もみの木」第320号の表紙を飾る。
両親主催の劇団〇Maru 第4回公演 藤谷清六・作「翔べない二人」にて、絵葉書初販売。
10歳 山梨県甲府市に転居。黒の時代(黒画用紙に白インクで描く絵画作品)
第9回ハロー山梨プロデュース公演「難破船の子羊たち」のポスター表紙、チラシ、パンフレット挿絵。
埼玉県立近代美術館にて「5057展」に参加。12点初出品。
山梨県甲府市立山城小学校に転入。
11歳 埼玉県川越市アートスペース「コシガヤアートポイント・ラボ」にて初個展。57点出品。
山梨新報新聞社記事「夢に向かって」2011年元旦掲載。
埼玉県川越市「はるりKinumo」にて、絵葉書販売開始。
山梨県北杜市「須玉美術館」にて、絵葉書販売開始。
山梨県甲府市山宮町「ギャラリー・シュオン」にて、第2回目個展。
埼玉県立近代美術館にて、合同展に参加。埼玉新聞掲載。
UTYテレビ山梨「ニュースの星」にて、自宅での創作活動特集が放映される。
12歳 元麻布ギャラリー甲府にて、第3回目個展。新作含む250点出品。
UTYテレビ山梨「ニュースの星」にて、個展の様子が放映。
山梨県甲府市立城南中学校に入学。
東京都日野市「Fhoto Cafe503」にて、第4回目個展。新作50点展示。
埼玉県川越市「KAWA FES.」に参加。新作含30点展示。
13歳 東京都吉祥寺ニコハウス「Solar Gallery」にて、第5回目個展。最新作含80点出展。
ハロー山梨演劇塾YaYaYa第12回公演「オウバアキル」のチラシ、チケット、パンフレット挿絵。
第12回アートフェスタ貢川・芸術推進活動に「13歳のアーティスト」として貢献。
山梨県立美術館にて、個展「13歳のアーティスト・関根悠一郎展」。150点出展。
朝日新聞「末はダリか北斎か・・・」掲載。同時期UTYテレビ山梨にて、個展の様子が放映。
14歳 YBS山梨放送「てててTV」にて、芸術活動の様子が紹介される。
日中平和友好締結35周年記念「日中青少年書画展」に出展し、日中の平和に貢献。
ケーブルテレビ・NNSホッとHot情報局「夢中人」にて、活動の様子が放映。
山梨日日子ども新聞・頑張る中学生「ひらめきを絵に個展開催」が掲載。
山梨日日新聞・やまなし未来ドリーム稼働記念企画「独創的な世界を表現」一面カラーで掲載。
関根悠一郎 Official Website ―ART GALLERY 悠― オープン。